祖母との晩餐

お袋が入院して1ヶ月、我が家には祖母と私の二人きり。
田村ハツイ(通称ハツイさん、もしくはハッちゃん)84才、7年前に最愛の旦那・吉治(通称ヨシジやん)に先に出直される(亡くなられる)。苦労人のオバちゃんは、6人兄妹の長女。6歳で自分の母親に他界される。小学校を妹一人手を繋ぎ、一番下の妹をおぶって、勉学に励むも、家計が苦しいため、4年生であえなく丁稚奉公に。それから苦労の人生が始まったと。。しかし、チクショー!!っと思いとにかく寝る暇も惜しんで働き抜いたらしい。
そんなオバちゃんも今年で84歳。今でも自分の身の回り、曾孫の面倒、俺とオバちゃんの洗濯などはやっとこできる。しかし、そんなスーパーおばちゃんでも歳を取るにつれ、異様なほど寂しがりやさんに。。
俺が居ないと、一人になってしまうオバちゃん。
しかし、俺もず~っと家に居れるわけでもない為、兄妹で連絡し合い、代わり代わりに、家に居る事に。
幸い、姉が遠い上河内から来てくれたり(大感謝)兄が近所に住んでいる為、奥さんと子供たちが来てくれたり(大感謝)、相方が俺とオバちゃんのご飯を作ってくれたり掃除してくれたり洗い物してくれたり(大大感謝)、そんなこんなで、周りのみんなが夕飯の時間を賑やかにしてくれます。
しかし、ここんとこ、兄の子供たちが風邪で寝込んでいるので、うちには来れず、俺が帰宅するまでは、オバちゃんが一人きりで待っているのです。
オバちゃん、それが非常に堪えたらしく、被害妄想・・・年寄りのよくある、マイナス的思考が前面に出てきてしまい、「もう~オラァ~(祖母は自分をこう呼ぶ)死んだ方がマシだ~・・・誰にも心配されね~し・・・」
この台詞を聞き、少々イラっときたも(そんなことないのに)、感情を抑えつつ、淡々と話していく。
祖母「なんで、うちはこんなに不幸続きなの?神様信仰してるのに・・・」っともぼやく。
俺「な~に言ってんだよ~!まぁ~お袋は入院しちゃったけど、こうやって、家族が集まるいい家庭じゃねぇ~か!家族間での会話だって、他の家庭には負けねぇ~よ!喜べる箇所が多々あるじゃねぇ~か!」っと俺。
しかし、耳がほとんど聞こえない祖母は俺の口の動きとボディーランゲージだけが頼り。
教育テレビのお兄さんばりに大きい口・ボディーランゲージに話すも、志村けんのヒトミばーさんのコントばりに、何回も何回も同じ話を繰り返す・・・
あれ?デジャブー??っと思ってしまうぐらい。
オバちゃんを諭す事3時間・・・喉が嗄(か)れてしまったw
喉がカスレてしまったけど、オバちゃんも家族愛を再確認してくれ、涙を流して、「ごめんよ~オラァ~寂しがりやだからよ~ごめんよ~。ごめんよ~。」と。
その姿を見て、少々もらい泣きw
俺がどれだけこの祖母に世話になったか。小さい時分は、オバちゃんのパイオツを飲んでたらしいw
しかも、両親が寿司屋をやっていたため、忙しく、風呂、食事、寝ること一切をオジちゃんオバちゃんにして頂いたのだ。
今、恩返しが出来なかったら!
「あ~この家族に出会えて、囲まれててよかった~オラァ~」っと思いながら、まだまだ長生きして、出直して(亡くなる)欲しいっと強く思ふ。(決して早く死んで欲しいってわけじゃないよ)
こんな近くに居る自分の家族、年々か細くなり、しわだらけになっていくオバちゃんを悲しませてどうする!っと再び、強く胸に秘めた夜でした。
「万事塞翁が馬」
節から芽が出るとは、よく言ったもんだ。
皆様は、いかがでしょう?家族と膝を交えて熱いトークをしてますか?熱い喧嘩してますか?
人は一人では生きていけないのです(当たり前か!)
もちつもたれず、互い助け合い、勇ませながら活きたいですね。
相方には感謝です。栄養失調で死んでるかも。(涙)
俺の涙目を見たら、俺らの年代の奴らならこう言うだろう!
「その涙~♪ごめんよぉ~?」って。おおおおおお

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